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指月 ~その3~

3人の共通点

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ドイツの哲学者ヘーゲル

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日本を代表する思想家 西田幾多郎

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意拳の創始者 王郷斎

私の八卦掌の師である信先生は、
王郷斎の残した著書を読んだことがあり、
私に述懐されたことがある。

「”武術の中で出来るだけ多くの矛盾を
体現できているほど、その内容は良いと言える”
というような記述があったが、これを読んで、
王郷斎という武術家は本物だったに違いないと認識した。」

西田幾多郎は禅を研究した。
禅は仏教から派生したもので、
日本へはインドから中国を経由して伝来した。
しかし、禅ブームの起きたアメリカで起用
されている言葉はzen(日本語発音)である。
記憶違いでなければ、これは西田幾多郎著の
哲学書の英訳により禅が欧米へ広く紹介されたためである。

晩年に「絶対矛盾的自己同一」という言葉を残した。
英訳では“unity of opposites”
日本語では難解な言葉が、なぜか英語だとスッキリ感じられる。

世の中の問題の多くは、
相反する要素が共存しなければならない状況で起きるようだ。
閉鎖空間にいるAは息苦しいから窓を開けたいが、
Bは寒いから窓を開けたくない。
随分単純化した例だが、
多くの争いはこの構図から生じていると思う。
(-1)+(+1)=?

窓を開けるか/閉めておくかだけを答えに争ったら、
どちらかの要求が黙殺されるしかない。

しかし、西田幾多郎は相反する要素が
損なわれずに統合されえる、ということを説いたようだ。

それはヘーゲルが弁証法の説明に用いたドイツ語
「アウフヘーベン(止揚)」と似ている。
普通に融合しようとすると0(ゼロ)になる相反する要素も、
場の次元がひとつ繰り上がると対立せずに融合する。
つまり、らせん的発展である。
日本語の止揚(止まって揚がる)とは良訳だろう。

地球は高速で自転と公転をしている。
月も同じように高速で運動している。
月を目標とすることは、
地球の重力に縛られた地面にあるものを目標物とすることとは、
次元を異にする。

この「アウフヘーベン」的な性質。
それは、人間が持つ極めて高尚な能力だから、
古今東西を通じて繰り返し語られるのだと思う。

武術は、その能力を体感・修得する手段となる。

福岡八卦掌教室 指導員/大和晋(やまと しん)
HP http://baguazhang.web.fc2.com/
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