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呼吸 ~その1~

気合い

7歳の時から糸東流の空手を学んでいたが、
気合いは、カタカナで表記するならば、
「エイッ!」と発音するように教わった。

極真空手の場合、「息吹(いぶき)」や「のがれ」といった
呼吸法をきちんと学ぶということを、
35歳を過ぎてようやく知った。

そういう知識もなく、また自ら研究をしなかったため、
「エイッ!」という大声を出すことが、
イコール気合いを入れることなのだという
漠然とした感覚しかもっていなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
北京で妻が中医推拿の店をやっていた時に、
八卦掌の信老師ご夫妻をお招きした。
無料で診断と施術を受けてもらおうと考えていた。
また、お店の若い施術スタッフの勉強のため、
武術の話をしてもらいたいとも考えていた。
結局、信老師は身体になんら問題がなく、
また、医師といえど他人に身体を触られるのが、
非常に億劫で、逃げるように施術ベッドから離れられた。

信老師は推拿の知識を持っているわけではないが、
施術の際の力の使い方や考え方には武術と共通点が見られる。
また、整骨の技法によっては、何歩かステップを踏んで、
スムーズに体重移動をさせて、行う複雑なものもある。
まるで、短い武術の套路(型)のようだ。

小柄な女性スタッフが、その技法を試したが、
途中で動作が止まり、患者の身体がびくとも動かなくなった。
するとすかさず信老師が、
「呼吸が止まっているから、呼吸をしなさい」とアドバイスした。
そのスタッフは、ハッとした様子だった。
患者を動かそうと力んで呼吸が止まっていることに、
言われてようやく気づいたのだ。
呼吸をしたとたん、停止していた動作はつながり、
患者がすぅ¬-っと動き始めた。
どうして、呼吸をしただけでそういう結果になったのか、
狐につままれたようだった。

八卦掌の学習の際の禁忌の1つ「憋気(bie qi)」がある。
「憋気(bie qi)」とは、呼吸を止めること。
人は緊張すると、呼吸が浅くなったり止まったりする。
そして、全身の筋肉も緊張して動きがぎこちなくなる。
綱引き、腕相撲など、思いっきり力を込めている姿の
ステレオタイプなイメージに、力んで呼気が止まり、
こめかみに血管が浮き出ているような様子を思い浮かべる
人も少なくないと思う。

実は、呼吸を止めると力は自分の身体の中に留まってしまう。
そのため、当人にとっては、力を入れている感覚が
増幅されるのだが、留まった力は外には放出・伝道されない。

また、力が伝わらないだけでなく、
気血も頭部に向かって急上昇して留まるため、
身体にも非常に悪い。
そのため、禁忌となっているのだ。

八卦掌からだけでなく、
極真空手を長年学ばれた大先輩との合同稽古や、
また、システマの解説書を通じて、
すこしずつ呼吸の重要性を実感できるようになっていった。

・・・・・・・・・・・・・
子供の頃から行っていた空手の「エイッ!」という気合いは、
意識的に発声することで、緊張状態で呼吸が止まることを
防ぐための効果を持つということを知ったのは、
空手を学び始めてから約30年を過ぎてのことだった。


福岡八卦掌教室 指導員/大和晋(やまと しん)
HP http://baguazhang.web.fc2.com/
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