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人間の進化の本当の意味


初めてこのブログにお立ち寄り頂いた方には、前書からご覧いただくことをお勧めします。

人の意識と動作の作用を読み解くには、人以外の動物との比較、そして、人自体が、サル(動物)から人へと進化した過程を分析するのがよいと考えます。少し話はそれますが、恐竜は、その大きな体をうまくコントロールするために、頭部以外にも脳のような器官を体内に持っていたと聞いたことがあります。本当かはわかりませんが、この話の根拠は、頭から全身の指令を瞬時に下し続けるには体が大きすぎたということを意味しています。また、恐竜が絶滅した原因の一つとして、その身体の巨大化が、他の生物との生態系バランスを崩し自滅したという説も耳にしたことがあります。それが、これもまた事実かどうかはひとまずさておき、その説ももっともだと信じたくなるほど、恐竜は生物として異常に大きすぎるという感覚が自然と湧いてくるのも事実です。ところで、恐竜の歴史は6,000万年続いたようです。それに比べて、人間の歴史はたったの40万年。人間は、その体こそそれほど大きくはないものの、恐竜にも負けず劣らず、画期的な進化を遂げました。そして、その生物としての異常さが、今後地球上の生物界全体のさらなる進化をもたらすのか、それとも、恐竜のように全滅或は自然界に淘汰されてしまうのかは、誰にもわかりません。

多くの人にとって、「人は他の動物よりも頭がいいんだよ」くらいの認識しかないかもしれません。もっと具体的にどう違うのかということを考える機会も日常には余りないでしょう。単純に頭が良い/悪いと分類してしまうと、それぞれの脳の性能が下等である、或いは、高等であるという考えにつながりがちです。では、脳機能として何が高性能で何が低性能なのでしょうか。このように考えて整理していくと、人間の進化の本当の意味がすっきりと見えてくるはずです。例えば、パソコンの場合、記憶できる情報量と情報処理速度がそのパソコンの性能を表す明確な基準となりえます。では、動物の情報処理機能は低性能でしょうか。

現在、コンピュータ技術、ロボット工学が非常に発達しています。人間同様二足歩行のロボットもあります。ですが、それだけ発達しても、まだまだ本当に生きている動物の動きを再現することはできません。例えば、アリが砂場を歩いていたとします。よくある風景ですよね。アリは体長からすると非常に速いスピードで歩きます。そして、アリの視覚からすると、砂粒は大きな石のブロックに相当するでしょう、つまり、人の目から見れば、平らな砂場を歩いているだけの光景も、アリからすれば、非常に複雑な障害物コースを6本足で巧みに疾走していることになるでしょう。この場合、自分の重心を崩さないようにうまく移動させるために必要な情報処理と6本足それぞれへの出力(=運動)をこなせる脳機能は、超小型、最軽量でありながら、非常に高性能といえるのではないでしょうか。

生物には食う食われるという生存競争があるため、こと動物にとって、食われないため、或いは怪我をしないための運動能力と、その運動能力を支える情報処理速度は、極めて重要な問題となります。命が危機にさらされた瞬間に、反射的に動ける速度が出せなければ生きていくことができません。そして、サルから進化した人間にも、もちろんこの運動のための情報処理能力が備わっています。この脳部位は線条体とよばれ、脳幹にあり、大脳の大きさと比べると極小の器官です。つまり進化の過程からすれば非常に原始的な脳の部位であるといえます。

そこで一つの仮定を考えます。人間以外の動物は、動くため(=体を動かすため、行動するため)の情報処理能力を高めるように脳を進化させた。しかし、人間の脳は、目的の方向を全く変えて脳を発達させたと。つまり、行動(体を動かすこと)を伴わずに、思考だけをするための脳部位を発達させたと。これが事実だとするならば、人の脳の発達は、情報処理量の増大や情報処理速度のアップとは、単純なイコールでは結べないことが想像されます。

ここで少し、動作/運動の話しをしておきます。動物が倒れない(転ばない)用にバランスを取る、或いは、走りながら急に方向転換するとか、或いは自重の慣性を最大限生かして攻撃をする場合、脳は、必ず全身の姿勢と重心を計算しなければなりません。絶えず動きながらも、頭部や四肢など稼動可能な体の全ての部位が協調して目的の重心を保つように、脳は指令を下さなければなりません。これをコンピューターを使用して機械で動作を再現しようとしたらなら、どれだけ大変なことかすぐに想像がつきます。なぜなら、動きながらだと、全体を調整するための複数の要素が同時に絶えず変化するからです。さらには、それらの情報を即座に調整・更新・指令・再調整をずっと繰り返さなければなりません。

ところで、いくらこれら運動に関する情報処理が大変だとしても、生きていくためには一番優先順位の高い情報処理分野であることは、動物としての宿命と言えます。ですが、常に、この情報処理に関わっていたら、人としての飛躍的な大脳の発達はなかったでしょう。人は基本姿勢を変えることで、動作と思考を分離させることに成功しました。つまり、直立二足歩行です。

常識的に考えれば体を支える足を4つから2つに減らせば、重心バランスを保つことが極端に難しくなるはずです。ですが、この点さえクリアしてしまえば、今度は、二本足で立ち止まったまま、大きな重心移動をせずに(つまり移動運動をせずに)、前肢(手)だけを、全体の運動と切り離して動かすことができるようになります。まさに、発想の転換です。これで他の四足の動物のように常に体全体の重心と動作の調整に追われる必要がなくなりました。

二本足でうまく立てるようになったヒトは、きっと、ボーっとしながら事象を眺めたり、余った前肢で遊んだりしながら、遊びと発見を繰り返し、知識を蓄えたいったのでしょう。また、手で細工の細かい道具を作り、知識を道具として形状化して残すことを覚えました。これは、PCで言うならば外部記憶に匹敵する機能です。こうして、遊び、思考、手の運動、道具作りを繰り返しながら、全ての要素が協力して巨大な押し車を回すように大脳もまた大きく進化していったのだと想像されます。

以上が思考と動作が分離した仕組みの仮説ですが、やがてヒトは、思考を動作から分離させるだけでなく、現実には起きていない空想上の世界で働かせることができるようになりました。つまり、空想上の過去や未来を思考できるようになりました。「光のしぼり 意識の性質」で書いた、テーブルクロスの浮遊状態です。ヒトの思考と意識は現在という地面からの離陸にも成功しました。

まだまだ、内容は長くなりそうですので、続きは、次回の記事に譲ることにします。

1 前書き
2 はじめに
【分類】 意識
【概要】 基本モチーフの説明
3 凧と凧糸 意識の操作と運動 
【分類】 意識
【概要】 企みが悩みになる意識の性質
4 光のしぼり 意識の性質
【分類】 意識
【概要】 二つの意識のメリットとデメリット
5 天才とは
【概要】 天才の性質を説明し、かつ、身体操法は天才でない人が学ぶための方法と説明
6 人間の進化の本当の意味
【分類】 進化
【概要】 企てたヒト 立ち止まって、動くのを止めて考えることを選んだ
7 身体操法で目標とする動作
【分類】 動作
【概要】 意識しなければいけないのに、意識すると難しくなるという矛盾
8 身体操法における動作要領
【分類】 動作
【概要】 具体的な動作要領
9 今の時代における身体操法の意義
【分類】 文化
【概要】 意識と行動を密着させる感覚を取り戻す手段としての身体操法
10 情報の整理
【分類】文化 
【概要】 普及しにくかった理由、時代を客観的に理解する
11 手作業の意味
【分類】 進化
【概要】 進化の流れから手作業の意味を解く
12 進化の反面
【分類】 進化
【概要】 ヒトの進化のデメリット
13 どうして健康になるのか
【分類】 健康
【概要】 身体操法と健康
14 究極のパズル
【分類】 パラダイム変換
【概要】 難しくて面白いパズルを例えにした説明
15 身体操法学習上の禁止事項
【分類】 練習容量
【概要】 具体的な練習方法に関して
16 AとBの性質の理解
【分類】 意識
【概要】  Bの性質の理解と活用法
17 師弟関係とは 身体操法の普遍性
【分類】 文化
【概要】 様々な分野での活用の可能性
18 パラダイム変換に関して
【分類】 パラダイム変換
【概要】 身体操法を通じて柔軟なパラダイム変換能力を身につける
19 姿勢と健康
【分類】 健康
【概要】 姿勢と健康



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